なぜ今、新しいノートアプリを作るのか

Notion、Obsidian、Apple メモ。すでに優れたノートアプリがある中で、なぜ新しいものを作るのか。Shutter の開発動機を語ります。

ノートアプリは足りている。はずだった。

Notion がある。Obsidian がある。Apple メモもある。Google Keep もある。 ノートアプリは、もう十分に揃っている。少なくとも、数の上では。

それでも私は新しいノートアプリを作ることにした。 なぜか。一言で言えば、「速さ」が足りないからだ。

多機能の代償

Notion は素晴らしいツールだ。データベース、カンバン、Wiki、ドキュメント管理。一つのアプリで何でもできる。

でも、ふと何かをメモしたいとき、Notion を開くだろうか。

アプリを起動する。ワークスペースが読み込まれる。ページを選ぶ。やっと入力できる。 その数秒の間に、書きたかったことの半分は頭から消えている。

Obsidian はローカルファーストで速い。だが、Vim モードやプラグインの設定、フォルダ構造の設計など、「書く前にやること」が多い。ノートアプリを使いこなすために時間を使っている。本末転倒だ。

多機能であることは悪いことではない。 ただ、「今すぐ書きたい」「さっき書いたあれを見つけたい」という瞬間には、多機能は邪魔になる。

速さは機能ではなく、体験そのもの

速さとは、ベンチマークの数字のことではない。

開きたいと思った瞬間に開いていること。 書きたいと思った瞬間にカーソルが点滅していること。 探したいと思った瞬間に結果が並んでいること。

それは「速い機能」ではなく、「待たない体験」だ。

私が作りたいのは、思考と道具の間にある摩擦をゼロに近づけたノートアプリ。思考の速度に追いつく道具。それが Shutter のコンセプトだ。

引き算の設計

Shutter がやることは二つだけ。書くことと、見つけること。

データベースは作れない。カンバンもない。共同編集もない。 その代わり、この二つの体験だけは、どのノートアプリよりも速く、気持ちよくする。

機能を足すのは簡単だ。何を削るかを決める方がはるかに難しい。 でも、削った分だけ速くなる。削った分だけシンプルになる。

なぜ今なのか

正直に言えば、タイミングに深い理由はない。

ただ、自分が毎日使いたいと思えるノートアプリが存在しなかった。既存のどれかで妥協し続けるよりも、自分で作った方が早いと思った。それだけだ。

プロダクトを作る動機として、これ以上シンプルなものはないと思う。

Shutter について

Shutter は現在開発中です。開発の進捗や設計の考え方は、このブログで発信していきます。

「ノートアプリに速さを」。この一点に賭けたプロダクトがどうなるか、見届けてもらえたらうれしいです。

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